#つけ麺~つけ麺屋ごんろく


ごんろく 辛味つけ麺

 2003年、つけ麺屋ごんろくは突如両国に登場した。当時わたしは、ごんろくの向かいのマンションで単身赴任のひとり暮らしをしていた。両国国技館に近く、お相撲さんも大勢闊歩する街並みには、ちゃんこ鍋屋、蕎麦屋、うなぎ屋、焼き鳥屋、とんかつ屋、ラーメン屋、居酒屋・・・と金さえあれば食うに困らない立地で、今もそれは変わっていない。つけ麺がすでに流行っていたとはいえ、そんな競合ひしめく中ごんろくが現れたのだ。大して期待していなかったが、向かい(徒歩1分かからない)ということもあり、オープン日に軽い気持ちで立ち寄ったのが始まりで、何とそれ以来ずっと常連客のごとく通っている。つまり、その味の虜になってしまったのだ。今は地方に住んでいるので上京する際に立ち寄る程度だが、当初から5年間ぐらいは週3~4回通うヘビーユーザーだった。朝4時ぐらいまで営業していたので、昼となく夜となく、酔っぱらってからの午前様として行くチャンスが多く、しかも住んでいるマンションの向かいなので当然の結果かも知れない。場所柄、若いお相撲さんたちも夜中によく見かけた。並盛・中盛・大盛が同じ値段(当時680円、現在820円)な為、大食漢なお相撲さんにも人気があったのだろう。

つけ麺屋ごんろく両国店

 両国から調布に引っ越してからも週1~2回通った。途中後楽園店もオープンし、そちらにも通ったが、残念ながら今は無い。ラーメンやつけ麺の食べ歩きが好きで勝手にランキングを付けたりしているが、わたしにとってごんろくのつけ麺はダントツ1位である。中でも辛味つけ麺がわたしの御用達である。

 なぜこんなにごんろくのつけ麺がすきなのか?素人のわたしなりに分析してみた。まずスープだが、王道の濃厚豚骨魚介系スープは少し酸味が強いと感じる。「酢」が多いのだろうか?これが後を引き、忘れられない、また味わいたくなるスープなのだ。標準的に海苔や細切れチャーシュー、シナチクなどが入っていて、それら具材とのハーモニーは抜群だ。ルーツを想像すると、やはり東池袋の大勝軒(山岸一雄氏)に辿り着く。流派的によく似ているが、完全に違うのは麺である。極太もちもちという共通点はあるが、あきらかに麺の質は違う。言うなれば、大勝軒のはうどんに近く、ごんろくのは中華麺に近い。これは好き嫌いが分かれるところだが、わたしはごんろくの麺が好きである。スープに良く絡み、歯ごたえがたまらない。大盛(440g)でもアッという間に食べてしまえる。無料の玉ねぎや削り節(魚粉)のトッピングと相まって、最後まで飽きずに平らげられる。締めは、これまた無料の割りスープ。これがわたしのごんろくルーティーン(食べ方)なのだ。

つけ麺屋ごんろくメニュー(2020年)HPよりhttp://www.tsukemen-gonroku.com/index.html




 東京にはつけ麺の名店が数多くあるが、わたしのおススメは断然つけ麺屋ごんろくである。後世まで残してほしい!!