#ふぐ~ちょっと贅沢「ふぐランチ」をいただく!


大分「ふぐ良し別館」でふぐランチをいただく!

ふぐは高級料理ですが、大分では地元の大分臼杵ふぐ(別ブログで紹介)をランチでお気軽にいただくことが出来ます。ちょっと贅沢な気がしますが、夜のふぐコースに比べ軽めですので、ちょっとした接待とか旅行中で軽く賞味したいとき利用価値があります。夜の(通常)ふぐコースだと一人前6,000~15,000円ぐらいかかりますが、ランチコースだと一人前4,000円ぐらいで食べられます。それでも前菜、ふぐ刺し、ふぐちり(鍋)、雑炊としっかりいただくことができます。ふぐの唐揚げやヒレ酒などももちろん注文できます。今回は大分で有名な臼杵ふぐの老舗「ふぐ良し別館」でランチを取る機会がありましたのでご紹介します。(わたし自身、ふぐ良しさんの他のお店を含め、ふぐ良しさんには少なくとも30回は通っています)

通常ふぐコースのお品書き 2020年1月現在
ドリンク類のお品書き 2020年1月現在

◆ 「ふぐ良し別館」ふぐランチコース

ふぐ皮のきもあえ

〇 前菜「ふぐ皮のきもあえ」

まず「ふぐ皮のきもあえ」からスタートです。 ふぐ皮はゼラチン質がたっぷりで、ぷるぷる、こりこりとした食感がたまらない珍味です。 ポン酢であえて食べても美味しいのですが、きもであえたふぐ皮はもう絶品です。濃厚で甘みのあるきもダレとふぐ皮のハーモニーは食欲、酒欲をそそります。ハッキリ言って大人の味です。

ふぐ刺し(一人前)

〇「ふぐ刺し」

いよいよふぐ刺しの登場です。最近は一人前ごとの皿で出てくることが多くなりました。(グループで通常コースの場合)大皿で芸術品のような盛りで出てくるのも楽しみですが、いっぱい取る人とひかえめに取る人がいるので、平等に同じ量に分けて出される風潮です。(また、人の箸が気になる潔癖症の人もいますし)

ふぐのきも

大分ではふぐのきもが食べられます。たぶん唯一の県ではないでしょうか?毎年日本のどこかでふぐの毒にあたって死ぬ人がいますが、まずふぐ専門店のプロの調理人がさばいたふぐであたることは無いと思います。少なくとも大分では聞いたことがありません。絶品のふぐのきもが味わえる大分のふぐ料理はほんとうに最高です。(東京などでは出てきません。出てきても別の魚のきもが使われています)わざわざ東京から飛行機に乗って、このふぐのきもを食べにくる人もいるぐらい旨いのです。

ふぐ刺しのタレ

自分好みのふぐ刺しのタレをつくります。ポン酢にネギやもみじおろしなどの薬味を入れ、ふぐ皮を入れ、そしてふぐのきもを入れちょっと混ぜて溶かします。これでふぐ刺しの食感を楽しむためのタレが完成します。(わたしの場合、このタレはふぐちり、雑炊にも使います)

ふぐの刺身で小ネギをまく

タレが準備できたら、箸でふぐの刺身をつかみ小ネギを巻きます。(一般的には)豪快に一度に何枚もつかって食べても、一枚一枚じっくり味わっても自分の好み次第です。(ふく刺しは、噛めば噛むほどうまみがじわっと出てきます。)栄光の巨人軍背番号「3」のスーパースター長嶋茂雄さんは、いっぺんに箸でふぐ刺し7~8枚をさらって食べていたそうです。さすが豪快ですね。最近では、塩をちょっとつけて食べたり、さっと湯を通してしゃぶしゃぶみたいに食べるのも流行っているそうです。ですがわたしはやはり、たっぷりのふぐのきもにふぐ皮のトッピングが加わったポン酢で食べるのが一番好きです。

小ネギで巻く一般的な食べ方

ふぐ刺しだけでは、女性でもちょっと物足りないかもしれません。(高級魚なので腹いっぱい食べられません。どうしても足りなければ追加注文してください)でも次に「ふぐちり」(鍋)ですので、これで満ち足ります。ご安心を!

〇「ふぐちり」(鍋)

ふぐちの具材(二人前)

ふぐちりの「ちり」とは、白身魚の切り身を豆腐や野菜などと一緒に水煮にした「ちり鍋」のことを言います。 ふぐちりは昆布出汁の入った鍋に、野菜や豆腐などの具材とふぐの切り身を入れて煮込みます。関西では「てっちり」と呼ばれています。「てつ」は鉄砲のことで、鉄砲の弾にあたって死ぬ確立とふぐの毒にあたって死ぬ確立が同じぐらい?という意味からきているらしいです。豊臣秀吉は「ふぐ食禁止令」を出したのですが、その旨さに魅了された人々は隠れて食べていたとか?そしてバレないように「てっぽう」と呼んだと言われています。

頼めばお店の人がやってくれると思いますが、たいていは自分でつくます。わたしの場合、昆布出汁が煮立ってきたら最初にふぐの切り身を入れます。切り身が少し白くなってきたらシイタケ、豆腐、長ネギを入れ、また煮立ちそうになったら白菜、えのき、マロニーを入れて再び煮立つのを待ちます。

ぐつぐつ煮立ってきたら食べ頃です

わたしがいつも最初に食べるのは、ふぐの目玉のまわりのゼラチンからです。ぷりぷり、コラーゲンたっぷりの感じです。自身でつくったふぐのきも入り特性タレと相性バツグンです。そしてふぐの切り身、骨が多いので遠慮なく手でつまんで、しゃぶりついて食べることもあります。ほくほくの身を出来るだけ残さないように、ふぐに感謝しながらいただくためです。(ただし、熱いので気をつけます)ふぐのエキスがしみた野菜や豆腐をときどきクチに入れながらキレイに完食します。残った汁は一度店員さんがひきあげてくれます。その汁を使って〆のふぐ雑炊をつくってもらいます。

〇 〆の「ふぐ雑炊」

ふぐエキスたっぷりの雑炊(二人前)

けっこう腹いっぱいですが、なぜか雑炊は食べられます。茶碗に取り分け、海苔をパラっと、わたしは残しておいた自身の特性タレをちょっと入れていただきます。旨い!心もからだも温まります。

海苔、梅干し、沢庵をトッピングした「ふぐ雑炊」
毎年「大分ふぐフェスタ」が開催されています